金属アレルギーの予防と対策

金属アレルギーにならないためには、金属アレルギーを引き起こしやすい金属に直接触れないようにし、体内に金属イオンが取り込まれないようにすることが一番の予防となります。

アクセサリー類に関する対策

ニッケルやクロムを使用しているアクセサリー類は、金属アレルギーを引き起こしやすいので、「ニッケルフリー」や「ノンニッケル」と表示されているもの、金属アレルギーを引き起こしにくい、金、銀、プラチナ、チタン製品やセラミック製、樹脂製などの製品を選ぶようにしましょう。

また、既に金属アレルギーの症状が出てしまっている人は、皮膚科でパッチテストを行い、自分がどの金属に反応してしまうのかを把握し、アレルギー症状が出ない金属製品を選んでください。

ただ、金属アレルギーの症状が出ていない金属も、いつアレルゲンとなるかはわからないので、金属が汗で溶け出してしまわないように、汗をかいたらすぐに拭き、汗をかきやすい季節や運動時には、アクセサリー類をはずすようにした方がより安全だと思います。


でも、どうしてもお気に入りのピアスや指輪を身に付けたいという場合は、アレルギー防止コーティング剤というものがあります。このコーティング剤をアクセサリー類の金属部分に塗ることで透明の膜ができ、肌に直接触れることを防いでくれます。

「メタルコート」とか「ピアスコート」などという商品名で売られています。市販のマニキュアでも代用できるという情報もありますが、マニキュアは金属専用ではないので、剥がれやすい面もあり、金属専用のコーティング剤を使用した方が安心です。

歯科金属に関する対策

歯科治療の際の差し歯やかぶせ物が原因でアレルギー反応を起こしてしまう人もいるため、今後の治療では、金属を使用しない治療を行うこと、また、既に金属で治療を行ってしまっている場合は、その金属を外して、オールセラミックやハイブリッド・セラミック(ほとんどセラミックでできているプラスチック樹脂)などに交換し、口の中から金属を全て取り除くことが最善です。

8f3c33f473be9a89dff4baf6ec419dc8_sまた、金属は酸によって溶けてしまうので、口の中が酸性状態であることも危険です。酸性度の高い食べ物が口の中に残っていると、金属はもちろん、健康な歯も溶けやすくなります。
酸性度の高い食品には、炭酸飲料、果汁飲料、スポーツドリンク、柑橘類、ビタミンCなどのサプリメント、ドレッシング、ワインなどがあります。これらを飲食した後、すぐに歯磨きをすると、溶けやすくなっている歯や金属を削ってしまうことになりますので、うがいをして口の中の酸性度を低下させ、30分後くらいに歯磨きをするようにしましょう。