金属アレルギーとは？
金属が体に長時間触れていると、汗や唾液などの体液で金属が少しずつ溶け出し、金属イオンとなります。この金属イオンが徐々に体内に入り込み、タンパク質と結合することによってアレルゲンと呼ばれるものができます。このアレルゲンは異物とみなされ、体の免疫機能が拒絶反応を起こして皮膚や口内に炎症が起きます。この症状を金属アレルギーといいます。
現在、金属アレルギーの症状が出ていない人でも、この先体内にアレルゲンが蓄積され続けると、突然発症する可能性があります。また、一度発症してしまうと一生完治しないといわれている面倒な病気です。
金属アレルギーの症状
金属アレルギーには、金属が触れている場所に症状が現れる局所性アレルギーと、金属が触れていない場所や全身に症状が現れる全身性アレルギーがあります。
局所性アレルギー
接触性皮膚(粘膜)炎
ピアス、ネックレス、腕時計など肌に直接触れるものにより、その周辺の皮膚が赤くかぶれたり、痒くなったり、水疱ができたりします。 また、歯科治療の際に使用された金属が原因で、歯ぐきやほおの内側など、口内粘膜が赤く腫れたり、ただれたり、舌がヒリヒリ、ジンジンと痛くなったりする症状がみられます。
扁平苔癬(へんぺいたいせん)
口の中や舌に、粘膜が白くレース模様になった部分がみられ、その周りが赤くただれる状態になります。熱いものがしみたり、歯を磨くと痛かったり、出血したりします。
全身性アレルギー
全身性皮膚炎
金属が触れた場所から体内に取り込まれた金属イオンがアレルゲンとなり、血液の流れによって全身に運ばれ、汗として手のひらや足の裏などに出た時に、その場所がかぶれたり、ただれたり、水ぶくれができたりします。また、手足の他にも、腹部、背中、顔に湿疹が出る人もいます。
蕁麻疹(じんましん)
皮膚にかゆみを伴う赤い斑点が現れます。この斑点は数分から数時間の間に出たり消えたりします。
その他の症状
口の中の金属は、ガルバニック電流と呼ばれる弱い電流を生み、その電流が脳の働きに影響を与えることがあり、頭痛や関節痛がひどくなったりします。また、免疫力が下がり、癌になりやすくなったり、老化を進めてしまう原因にもなります。
以下、具体的にどのような症状が出るのかをご紹介します。
実際、このような症状が出ても、すぐに金属アレルギーだとは思えないかもしれません。
- 皮膚に現れる症状 … 肌のシミ、シワ、肌荒れ
- 老化や痛みとして現れる症状 … 頭痛、肩こり、ひざの痛み、憂鬱、立ちくらみ、自律神経失調、物忘れ
- 全身に現れる症状 … 心筋梗塞、脳梗塞、アトピー性皮膚炎、発癌、糖尿病
自分でできる金属アレルギーチェック
一度、自分で金属アレルギーのチェックをしてみましょう。
- 身に着けているアクセサリーと、肌に接触しているところが赤くなっている
- 手のひらや足の裏にみずぶくれ
- 口内炎がなかなか治らない
- 歯医者で詰め物をしてから、体に調子が良くない
など思い当たるところはありませんか？
